ちょっとTea Time!? YDS-205(5V-DCDC)は3.3Vまで下げられるか? 2025.6.10

YDS-205は5Vで2Aまで使えるDCDCコンバータで、入力電圧範囲が
10〜40Vと広いので、12VのACアダプターや電動アシスト自転車の
バッテリ(36〜38V)でも使えるので、便利な存在です。


YDS-205は5Vで最大電流2Aと結構使いかってがいいです。


秋月電子のラインアップに入っています。1個250円です。


秋月電子のWEBカタログの仕様は一部間違っています。入力電圧maxは40Vです。

YDS-205は秋月で購入すると250円ですが、過去にデジットで安価に売られていたので、
調子に乗って1皿(50個)購入しました。まあ、秋月で購入したと思って、10個以上使えば
元が取れたとおもっています(笑。
 まだまだ大量にあるけど、もっと使用頻度を上げられるように用途を広げたい思いがあります。

50個購入しましたが、半田付けしたのはまだ3割程度です。

3.3Vで使えるかな?

YDS-205は基本は固定電圧ですが、ADJ端子を使えば電圧を調整することができます。
カタログ上では4V〜12Vまで変更ができます。

カタログ類
 YDS-205のカタログ
 YDS-205のアプリケーション
 YDN-112のアプリケーション(ついで)

YDS-205を使う目的はディジタル(5V)用途ですが、最近のディジタル系はほぼ3.3Vがメインで、
5Vは不要な場合も多いです。ということで、YDS-205をつかって、直接3.3Vが出せれば、
部品点数が少なくて済みます。 ということで、3.3Vまで下げて使うことができるか調べてみました。


YDS-205ではVR2を追加すると電圧を下げることができます。VR1追加で電圧を上げることができます。


設定したい電圧とVR値の関係です。

問題点は

YDS-205を電圧を下げて使用する場合の電圧値の下限は4Vと注意があります。

しかし、こういった注意書きというのは、余裕をもって書いてあります。なんせ、その値を保証しているわけですからね。
でも、余裕があるからといって3.3Vで動くかどうかはわかりません。ということで、調べてみました。

調べてみましょう!

YDS-205の入力電圧を12Vとして、出力抵抗に10Ωを接続して調べてみました。


まずは簡単にこんな形で調べてみました。

結論としては、3.3Vは駄目

抵抗(VR2)を調整して、出力電圧を下げた場合の電源電圧の入力電流と効率を測定です。
結果としては、3.3Vを境にして急激に入力電流が急増します。効率にすると、
3.3Vを境に急激に抵効率になります。これでは3.3Vでつかえるような状態ではないでしょう。
ということで、結論としては3.3Vまでは下げられないということのようです。


3.3Vを境にして、それ以下になると急激に入力電流が増加していきます。


3.3Vを境にして、効率は急激に低下します。

使うとすれば(結論)

1. 3.3Vデバイスを3.5Vで使う
YDS-205を3.3Vまで下げてつかうことはできませんが、3.5V程度までなら下げて使える感じです。
3.3Vのディジタル素子の絶対最大定格をみると、ほぼ3.6Vあります。そのため、電源電圧を3.5Vで使うという選択肢もあるかもでしれません。
すこし素子に負荷をかけることにはなりそうですが、まあ問題ないでしょう。


3.3Vのディジタル素子の絶対最低定格は3.6Vが多いので、3.5Vなら十分に使えるでしょう。


2. 3.3Vレギュレータを併用で使う
これが、一番問題ない方法でしょう。LDO(低損失レギュレータ)をつえばドロップ電圧は300mV〜500mV程度でしょうから、必要最低電圧である3.6V〜3.8Vくらい
まで、電圧を下げてつかえば、レギュレータの熱損失も小さくすることができます。
 レギュレータのパッケージがTO-220とすれば、放熱板なしでも1.5〜2Wまで耐えられるといわれています。でも、この値はほぼ限界値なので、常用するなら
1W程度と考えられます。となると、ドロップ電圧500mVで設計すれば、2Aまで出力電流を確保することができます。出力電流1Aなら余裕です。こういった
使い方が、現実的でしょう。

(おしまい)