PiDAC4490をAK4493用に改造する、の巻き! 2018.2.6

AK4493が入手できました。
さっそくその音を聞いてみたいわけですが、一番手っ取り早いにはPiDAC4490-1.1の基板を流用してAK4493を取り付けることになりそうです。
で、最初は新規に作ろうかと思いましたが、色々な部品(DCDCコンバータなど)がないことに気づいて、ここはすでに組み立て済みのPiDAC4490-1.1を
改造することにしました。すなわちPiDAC4490-1.1に搭載されているAK4490を交換してやろう!ということです。AK4490さん、ごめんなさい・・・・。


すでに組み立て済みのPiDAC4490-1.1をAK4493用に改造することにしました。


AK4490さん、ごめんなさい。再利用できるように取り外しても残しておくからね!

まずはAK4490の取り外し!

一番の作業はAK4490の取り外しです。QFPの取り外しは何度もやっています。コツさえつかめばさほど難しい作業ではないです。
それなりに面倒ですが。
取り外しの様子は下記を参考にしてください。


まずは熱伝導を確保するため、ICの四周にリード線を配置します。


これでもか!というほど半田を盛ります。これが少ないとうまくいきません。


2本の半田ゴテをつかって熱を加え、十分に半田が溶けたころを見計らって、溶けた半田ごどICを移動させます。
半田があちこちに飛び散りますが、それは後でなんとでもなります。


あとは半田吸い取り線をつかって余分な半田を除去して、アルコールで拭き取れば換装の準備完了です。

すこし基板の手入れです。

AK4493はAK4490と基本はピンコンパチですが、微妙に違うところもあるのでそのまま入れ替えることはできません。
若干ですが基板の修正が必要になります。

1.DVDD端子(PIN1)をフリーに
AK4490ではPin1はNCになっているのでGNDに接続していますが、AK4493ではDVDD端子になっているので、
ここはフリーにしなければなりません。そのためPin1が裏面のGNDに接続されている部分を除去します。
これは裏面から接続部のランドをドリルの刃を使って削除するだけです。


黄色線がPin1をGNDに接続している箇所になります。


ドリルの刃を使って、手動でグリグリしてランドを削除します。

いよいよ!

AK4493を取り付けましょう!ちょっとわくわくする瞬間です。


テープに収納してあったAK4493を御開帳です!


まずは取り付けです。もちろんルーペをつかって十分に半田付けができているか確認します。

基板の部品面の修正です

1.LDOEをHighレベルに
今回の改造ではDVDDのの1.8Vは内蔵のLDOを使います。そのためLDOE(Pin16)をHIGHレベルにしなければなりません。
ただPin16だけをHighレベルにするための配線は細かい作業で大変なので、未使用のPin15(DEM0入力)ともどもHIGHレベルにすることにしました。
ピン間にリード線を突き刺して半田付けできるので、簡単に取り付けすることができます。そして、リード線の片端は3.3V電源がきているところに接続です。

2.DVDDに1uFのパスコンを取り付け

ちょどPin1にはランドがあるのでそれを使って1uFのチップコンデンサを取り付けます。コンデンサの片端は近くのGNDに接続です。

こんな感じで部品面で修正を行います。

改造完了!

こんな感じで改造完了です。一から組み立てるよりかはかなり短時間で作業が終了したと思います。
さて、実際に動かしてみましょう。
 いまのところRasPiにはPiDAC4497が搭載されているので、これをPiDAC4490-1.1(改)に取り替えます。

PiDAC4497のユニットを入れ替えることにしました。


まずは基板を入れ替えました。あれ、写真の上下が反対だな?

ソフトはそのままです。

ソフトはPiDAC4490と同じものがつけるのでそのまま使用します。
まずは動作確認からです。オシロを接続して出力信号がでるかどうかチェックです。

基板を入れ替えたのでまずは動作確認です。



問題なく動いているようです。

試聴してみましょう!

PiDAC4490-1.1(改)を定位置にもどしてアンプに接続します。
さて、お気に入りのレーベルを流してみましょう!


定位置に戻して試聴です。

第一印象はAK4497と同じような音調かな〜と思いました。PiDAC4497に比べて遜色ないわけですが、
PiDAC4497ではADM7154など電源はかなり強化しているので、その分すこし音の精度が落ちているような・・・
でも、これってプラシーボだろうな〜という気が100%です(笑)。

でも、気分的にはAK4490からAK4493へのグレードアップは精神的にも落ち着きます(爆)。

とりはずしたAK4490は

余分な半田とべたついたフラクスを洗い落として保管しておきましょう。
また使うときは、これを使えばいいでしょう。かなり熱が入っていますが、
損傷するまではいっていないはずです。

綺麗にフラクスをアルコールで落とします。すこし型番印刷も薄くなってしまいました。


帯電防止袋に入れて保管です。

PiDAC4493を描いてみようかな?

PiDAC4490-1.1をベースにPiDAC4493を描いてみました。ほぼ間違い探しの状態です。
基本的には内蔵LDOを使うことにしています。


PiDAC4493です。見た目はPiDAC4490-1.1とほぼ同じです。

すこし変更してみました。 2018.2.7

RCA3はPiSRC4137のSPDIF信号をRCA端子として出力するために設けたものですが、かなりの確率で使うことはないのではないかな〜
と思って、ヘッドホン出力用のコネクタに変更しました。RCA1,2平行して出力します。OPアンプの出力は30mA程度ありますので、
ヘッドホンなら余裕で鳴らせるでしょう。

RCA3の変わりにヘッドホン出力端子を取り付けました。


これが取り付きます。

PiDAC4493の基板が届きました。 2018.3.1

ちょっと手違いがあって、先週末に届く予定が週明けになりましたが、無事基板がとどきました。

こんな感じで基板が完成しました。

夜更けだけど・・・組み立てましょう!

基板を目の前にすると、どうしても組み立てたくなりますね。
まあ、表面実装部品が多いから、それほど時間もかからないでしょうから組み立てていきましょう!
一気に組み立てると、さすがにすこし疲れます。すこし、アルコールを入れて休憩(笑)。

まずはお出かけ用の写真をパチリ!

こんな感じで組みあがりました。まずはお出かけ用の写真です。

電解コンデンサはなしで・・

あまり理由はないのですが、今回は電解コンデンサはなしの構成としました。下図の黄色の部分も含めて、
すべて大容量のチップセラミックコンデンサに変更しました。

黄色の部分には電解コンデンサを搭載しますが、裏面にチップコンデンサをとりつけました。



裏面にはチップコンデンサ用のパターンもあるので、そこに取り付けています。

完成!音だしだあ〜

さて、夜更けですが完成したこともあり、一気に音だししましょう!
PiDAC4490-1.1からほとんど変更していないこともあり、あっさりと動くはずです(で、これがあとで大変な目に・・・)。

構成はRasPiと組み合わせますが、その間にはPiSRC4137も付け加えました。

試聴の構成はしたからRasPi、PiSRC4137,PiDAC4493です。


上からみるとこんな感じです。

動かない・・・・・

さて、電源であるACアダプタを取り付けて、あっさりと動くかと思っていましたが、夜更けの作業のせいか
かなりてこずってしましました。恥ずかしながら、顛末記です。

1.IC3の向きが逆だあ〜。

まず、電源をいれるとLEDが点滅するはずなのですが、その気配がありません。PICの書き込み不良かな?
と思って、書き直したりしますが改善の様子はありません。そこで、電圧を測定してみると3.3Vのレギュレータの
出力電圧を測定してみると1.1Vしかありません。あれ?と思って基板をよくみると、IC3の向きが反対になっていました。

やっぱり夜更けになると、注意力が散漫になるようです。

IC3の向きが反対になっていた証拠写真です(爆)。

2.まだ音がでない・・・

IC3を入れ替えたらLEDも正常に点滅するようになりましたが、それでも音がでません。
まずAK4493はひょっとしてAK4497やAK4490と使い方が違うのかな?と思ってマニュアルを読み返しますが、
AK4497とほぼ機能コンパチであることを確認しました。

ひょっとしてパターンを間違えた?とおもって再度確認しますが、間違いが発見できません。

とりあえず信号ラインをオシロで確認すると、どうやらPCM信号のDATA信号が動いていません。ん・・・なぜだろう?

さらにルーペで半田付けを確認すると、IC3のPin1とPin2でブリッジしていることを発見しました!

やっぱり、夜更けはだめだなあ〜と感じる一瞬でした。

で、それを修正すると無事動きだしました。

ヘッドホンで試聴してみましょう!

PiDAC4493ではRCA出力の他にφ3.5mmのミニヘッドホン出力も付け加えています。
まずは簡単にその出力に安物ですが、イヤホンを取り付けて音だしです。

出力保護抵抗として51Ωの抵抗をはさみましたが、十分すぎる音量がでていまます。
このままだと難聴になりそうです。
まずは、VOLUMIOで出力を絞って試聴しましたが、いい感じで鳴っています。
ベッドサイドで静かにイヤホンで聴くには、こんな構成もいいかも知れませんね。


イヤホンを取り付けて音だしです。

まずは無事負動くことが確認できたので、今日はここまでにしましょう。
明日、また遊んでみましょう!

念のため 2018.3.1

DVDDの電圧を測定しておきましょう!
既定値は1.8Vですが、ほぼその通りの電圧になっていました。

DVDDの電圧も既定値どおりです。

お気に入りの
お気にいりというか、いつも愛用している、というかこれしかないのですが、常用のヘッドホンを接続して聞いてみました。

愛用のヘッドホンを接続して試聴です。

やっぱりイヤホンに比べてと圧倒的にいい音です。たぶん、装着感が自然なのがいいのでしょうね。
この基板ではOPアンプの出力に51Ωの保護抵抗を入れて、ヘッドホン出力につながっていますが、かなりの出力がです。

そのため、VOLUMIIOの音量設定もかなり低めになっています。


このぐらいの位置でちょうどいい音量です。

さてさて、今宵はこの構成で音楽を楽しむかな〜。

さて、リリースにかかりましょう!

(つづく)